「さぼる」っていう言葉、よく使いますよね。(使わない?)学校をさぼる、仕事をさぼる、筋トレをさぼる、などなど。れっきとした日本語だと思っていませんか? 私はそう思っていました。
でもこれ、フランス語で木靴を意味する「サボ」が語源なんだそうです。フランス語のサボタージュがそのまま英語になって、それをかの福沢諭吉先生が日本に紹介したらしいです。
語源由来辞典なるサイトには「サボタージュとは、故意に仕事を停滞させたり、過失に見せかけ機械を破損するなど経営者に損害を与えて解決を促す労働争議の戦術のひとつ。フランスの労働者が木靴(サボ)を使い、機械を破損したことが語源である。」と書いてあります。さすがおフランス。また「日本語俗語辞典」なるサイトには、「1919年(大正5年)9月、神戸川崎造船所でサボタージュ作戦が行われ、賃上げに成功したことが話題となり、同年“sabotage”を略したサボが流行語になる。このサボに動詞化する接尾語『る』をつけたものがサボるである。」と書いてあります。
「サボ」は今から100年近く前の大正10年の「流行語」だった。それに「る」をつけて「サボる」になった。つまり、「パニクる」や「ググる」と同じような造語だったのですね。私は今日の今日まで知りませんでした。もうびっくり。
「サボる」が定着する前は、「ふける」という言葉がそれに近かったそうですが、私は聞いた覚えがほとんどないので、かなり古いような。。。
察するに、日本語にはそれまで「さぼる」にぴったりの言葉がなかったのですね。それがまた驚きです。日本人は仕事や勉強をさぼらなかったのか、あるいはさぼったとしてもそれをあからさまに口にすることがなかったのか。そのへんはわかりませんが、興味深いです。
ちなみに、ディズニーの「シンデレラ」の中で、王様が家来に向かって「サボタージュ!」と叫ぶ場面があります。わざと命令に背いてるー!というような意味で。(日本語字幕は「許さん!」らしいです)。字幕を作る人も大変ですね。